「地域を知り、地域で企画する」-長狭学園での牛乳パックを使った灯籠作り授業-(2)
さて、2017年「地域を知り、地域で企画する」では、まずは長狭学園に伺いました。
長狭学園は小学校と中学校がひとつになった公立学校で、中学生は中1,2,3ではなく、7年生、8年生、9年生といういい方もするようです。
もともと長狭中学校の敷地に新たに小学校用の校舎を作り、廃校となった旧大山小学校の児童そしてその学区に住んでいる児童がこちらに通っています。旧大山小学校にがある金束地区から長狭学園までは少し距離がありますので、バスや親御さんの車による登校なようです。
小学校の6年までは、各学年1クラスで、だいたい1クラス20~30名弱なようです。
さて3月3日「地域を知り、地域で企画する」受講者13名が4年生の6つの班に分かれて、作り方を指導しながら、作業をしていきました。
(写真1)新多目的室に4年生のみなさんに集まってもらい、まずは挨拶
4年生は日常の道具箱でにカッターナイフは入れてないということもあり、受講者が児童分購入、用意して児童のみなさんに使ってもらいました。刃物である分、注意しながら作業を進めました。
(写真2) 6つのグループに分かれてもらい、作り方を指導しました
それぞれが好きな下絵を描いて切り抜き、組み立てる作業を行った後、理科室に移って、実際にろうそくに火を灯してみると、なかなかきれいです。4年生のみなさんも「おお」と驚きの声が思わず上がりました。
学校の教室で火を使うことに関しては、学園に事前に依頼する側の私からすれば「無理かな」と思っていました。企画を立てた受講生たちは、「ろうそくを灯すと、とてもきれいなのでぜひろうそくの火を使いたい」という主張でした。学園の教頭先生にお願いすると、「火をつけるのは、工作をする新多目的室ではなく、理科室でどうですか」とおっしゃってくださいました。
ろうそくに火を付けた後のちょっとした歓声は、受講生の企画力のたまものですね。
(写真3,4)児童が作った灯籠を理科室に移動した後、ろうそくに火を灯して試してみました。
とはいえ、受講者である学生からしたら、おたがいがどのように連携をして児童の子たちに接したらよいか、企画の運営について改善点が見つかったのではないでしょうか。最初に見本を作るのを全グループの前でやった方がよかったのでは、とか、全体の製作時間に合わせて後れている子には各グループ単位で作業を手伝ってあげるとよいかなど・・・。
とはいえ、積極的な企画を立ててくれた受講者なので、いろいろ学んでくれたように思いました。
このように普段学校にいないひと(今回は若い大学生)がともに授業で何かをやるというのは、それなりに日常の変化を楽しんでくれているようで、見ている私から見ても発見でした。長狭学園の児童のみなさんと教職員のみなさんには感謝です。