2021年度社会調査実習・持続的地域貢献活動実習との草刈り参加20210605(題目変更)
千葉大学では、日本財団学生ボランティアセンター(GAKUVO)との協力協定のもと、2012年度から地域での社会活動を組み込んだ授業科目を開講しています。
その取組の一つとして、2018年度に国際教養学部の授業科目として「持続的地域貢献活動実習」を開設し、鴨川市での地域活動を内容とする授業科目を開講しました。2020年度はコロナ禍で先が見えないこともあり開講を見合わせましたが、2021年度は感染対策をすすめ再開しました。あわせて今年度から社会調査士資格を取得するための「社会調査実習」も本授業に重ねて開講しています。地域の人々に聞き取り調査を行うことで、学生がその地域で抱えている課題や現代的な様相を学び、それを報告書として記していきます。聞き取り調査に参加する学生の全体テーマは「移住者の活動を通じて見る村落社会コミュニティの再創造」です。新たに鴨川市に移住してきた人々が、村落社会のコミュニティに定着するまでのさまざまな局面を聞き取り調査により理解していくものです。これまでの実習でも行ってきたように、継続的に現地に通います。そして農作業に関わりながらそこで交流する人たちと話をし、地域に関わる大学生のあり方を考えるとともに、社会調査実習では聞き取り調査の問題意識を持って、各自がテーマ設定をしてインタビューを行います。
今年度最初の訪問であった6月5日土曜日は、まず午前中、釜沼北集落にある棚田の草刈り作業に参加しました。大山千枚田保存会が事務局の棚田オーナー制度に参加して、定期的に農作業に関わりながら、実習活動をすすめます。午前中の草刈り作業では、本学の他に東京工業大学大学院、明治大学からも研究室活動の中で多くの学生が参加していました。本学からは履修学生9名、大学院生ティーチングアシスタント1名、教員1名が参加しました【写真1】。
午後からは、かねてより古民家のリノベーション活動をすすめている林良樹さんからの活動の案内および古民家の建築設計を研究室でされている東京工業大学の塚本由晴教授に、これまでの活動についてご説明をいただきました【写真2】。
引き続いて釜沼北集落に移住された世帯を訪ね、この日は福岡達也さんがお住まいの古民家に伺いました。現在もリノベーション中であること、のちに農家民泊ができる居住空間を作ること、現在ミカン栽培、養蜂を手がけていることなど、移住後生業について、福岡さんの奥様よりお話を伺いました。今後社会調査実習により、詳しくインタビューをお願いする予定です。【写真3】
この授業は、1年間の実習活動の中で、地域のみなさんにご協力いただきながら、鴨川市でのさまざまな地域活動に参加します。これまでは天水棚田での稲作、里山暮らしの伝統文化、地域住民との交流、大学・企業・行政・NPO・市民との連携、集落の地域活性化等々を経験しながら学ぶことを目指してきました。引き続き、何度も足を運び、地域で自分たちが関われること、そして人から話を聞き、理解しそれを生活誌的な記述する活動を行っていきます。
この授業は、千葉大学のCOC+事業(「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業:都市と世界をつなぐ千葉地方圏の"しごと"づくり人材育成事業)の一環として、鴨川市との協定のなかで取り組んできました。COC+事業は終了しましたが、この学びはつづけていきます。Gakuvoと千葉大学の連携、千葉大学との鴨川市との連携のなかで、学生たちは地域の課題を理解し活動する活動により、学修を深めていきます。